東京江戸川の戸建て

今回の住宅は東京都江戸川区の戸建てです。対応エリアを神奈川県内にしているクランツ事務所ですが、数は少ないものの東京や千葉や埼玉の物件の調査依頼も入ってきます。 基本的に神奈川県内を対応エリアにしているので、県外からのお客様からのご要望には丁重にお断りをしていますが、既存のクライアントの場合には出来るだけ対応しているのです。今回の物件のそのような物件でした。

江戸川は西一之江という、江戸川と荒川に挟まれた中間地点です。江戸川を渡るともうそこは千葉県の市川です。わがクランツ事務所は横浜市内にあるとはいえ、それこそ横浜市の南端に位置しているので相当に遠距離です。耐震診断の現地調査ですから機材も必要なことから車での移動は必須です。運行ルートは湾岸道路経由で首都高速を使用します。 走行距離は訳60キロです。ですが江東区付近で道を間違って相当な大回りになってしまいいました。おそらく往路の走行距離は80キロくらいになったと思われます。

何はともあれ現地に入って早速に現地調査に入ります。プラン的には長方形の敷地イッパイに建ててあるために、1階の玄関周りの平面構成に少し無理があります。 クランツ事務所では耐震診断の結果が評点で1.0以上が出るか出ないかの事前判定をしています。おおよそ7割の住宅がその基準をクリアーできないだろうと思われます。そのような物件を手間隙掛けて耐震診断しても無駄になるので、可能性のある住宅に絞って耐震診断をしています。

現地調査

東京江戸川の戸建て

平面プランに多少の無理のある建物ではありましたが、事前判定において1.0以上の数字を確認していて、現地が図面とうりなら耐震診断をクリアーすることになります。現地調査はプランの確認を行い、事前検討の図面との食い違いの有無を行います。同時に筋交や金物の状況を確認し、床の水平状態・壁の水平状態の確認、老朽度も判定します。

屋根は石綿スレート系で、外壁は1階部分はタイル張り、2回はサイディングボード縦張りです。基礎コンクリートは床下換気口周りにもクラックは無く健全な状態でした。平成8年に新築なので比較的新しいこともあり、基礎の天端には水切りが取り付けてありました。この水切りは現在の基準では設置が義務付けられています。雨水が基礎土台に侵入することを防止しますので、腐朽防止に役立ちます。1階のタイルも割れは無く、タイル目地・サッシ周り・サイディングボードジョイントのシールの状況にも問題は有りません。

さて内部です。 1階は玄関とリビングダイニング・キッチン・浴室・トイレです。 まず床下点検口から床下の状況を確認します。ベタ基礎に土台はシッカリと固定されています。火打ち梁も確認できました。 土台の状態で防腐剤がシッカリと塗布されていました。

浴室はユニットバスです。ユニットバスの天井に脱着式の点検口があるので外して2階の床下や筋交の状況を確認します。シッカリと金物で固定され、丁寧な施行が確認できました。筋交も所定の位置に所定の断面寸法の部材が配置されていました。LDの床と壁の倒れチェックをデジタル水平器にて行いました。そのどちらも基準値未満で、木造戸建ての住宅としては精度が上位に分類されます。

1階が終わったので2階に移動します。 当然2階に上がるには階段を利用しますが、戸建て住宅の耐震性は歩くと大体判ります。 この住宅は結構シッカリしています。床に剛性感を感じるのです。耐震性に問題のある建物は歩くとふわふわするのです。この建物はシッカリした感じです。

2階で一番気になったことは、玄関上の和室の水平・垂直状況です。1階玄関の平面プランに多少の無理があるので、上部の和室に影響が出ているのではないかと懸念していましたが。計測の結果は他の部屋と遜色のないゆがみの少ない状況でした。

さらに天井点検口から屋根裏の状況を確認します。屋根裏も効果的の金物で補強されていて精度の高い木造住宅であることを確認しました。天井にはスチール製の火打ち梁が設置されているので、平面合成も保たれています。

この住宅は事前確認の図面とのズレはなく、耐震診断では1.4の数字になりました。数字上だけではなく、体感としてもとてもシッカリとした戸建て住宅です。やはり木造戸建ては実際に施行をする大工さんの腕がとても重要であることを実感しました。 ともあれ、事前判定道理に耐震診断をクリアーできてほっとしました。