耐震基準適合証明書の発行根拠に関すること

耐震基準適合証明書とは、対象の住宅が現行の耐震基準に適合していることを証明することです。その根拠はその建物を建設するときに認められた確認済証になります。耐震基準適合証明の審査に当たって必要となる書類に「検査済証」があるのはそのためです。

ではその理由とは何だと思いますか?

その理由は、建築確認申請に必要な書類の中に「構造計算書」が含まれているからです。 「構造計算書」は構造計算の結果に一定の基準値のクリアーが求められ、その根拠を示す書類となります。なので「確認済証」が交付された建物は現行の構造基準に適合していることが確認されていて、「検査済証」は確認申請の内容通りに施行されたことを証明するものです。耐震基準適合証明の発行根拠は「検査済証」にあることになります。

でも「2階建て以下の木造戸建」にはこの流れは当てはまりません。 なぜなら確認申請の添付書類に「構造計算書」が含まれていないからです。なので2階建て以下の戸建については確認申請で構造のチェックがなされていません。ようするに建築基準法の確認は成されているが、構造基準の確認は成されていないのです。

このことから、マンションの場合では「検査済証」が発行の根拠となりえますが、2階建て以下の戸建の場合では「検査済証」は発行根拠とは成り得ず、他の方法で適合性を照明する必要があります。その方法には三つ方法法があります。

①建築基準法施行令第3章及び第5章の4に定める構造耐力基準
②建築物の耐震改修の促進に関する法律第3条に基づき地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして国土交通大臣が定める基準「木造住宅の耐震診断と補強法方法」
③品確法5条第1項に基づく評価方法基準第5の1の1-1(4)イ及びロに規定する基準に係る評価が1以上であること。

の三つの方法が認められています。

上記の三つ方法の中で、実際に検証可能な方法は②の耐震診断の方法が最も現実的な方法なのです。 ようするに、2階建て以下の木造住宅の場合では新耐震基準に適合していることだけではなく、2000年以降の建築基準法の改正を含めた「現行の耐震基準」に適合していることが求められているのです。三つの中で唯一検証可能な方法が「一般診断法による耐震診断」なのです。

なので、戸建の耐震基準適合証明書を、マンションと同様に「検査済証」の確認のみで発行していることは違法な行為であるのです。気をつけましょうね。

このページでは「2階建て以下の木造戸建」と言っていますが、3階建てはどうなのでしょうか? 実は戸建3階建ては、マンションと同様に、「検査済証」だけでOKなのです。 その理由は他のページで触れたいと思います。